平成29年3月号 of NPO法人旭川ひだまりの会

HOME > 月刊ひだまり通信 > 平成29年3月号

月刊ひだまり通信
ホッとコーナー
平成29年3月号

 今月も北海道旭川市よりお届けいたします。
 3月になり、暖かくなって雪も融け、アスファルトも見えてきました。来月は新年度です。

平成29年2月6日(月)
冬祭り Welcome雪だるま製作

 旭川冬祭り期間中に並ぶ雪だるま作りを2月6日(月)に、ひだまりの数名のメンバーとスタッフで参加し、商店街や学生の皆様とともに作りました。雪だるまを型にはめて作り、フェルトの目・眉・口をつけて買物公園に並べて終了。この記事がでる頃には雪だるまは消えているのが残念です。
 今回出て感じたことは、社会参加です。僕だけかもしれませんが、精神障害になって、デイケア施設や作業所といった空間に入って、福祉に関係ない一般人=健常者とあまり関わりがないと色々なことを考えます。
 自分は自立するお金を稼がず、社会に依存してしまっている……。
 自分は社会の役に立っているだろうか?
 自分は社会のお荷物じゃないのか?
 まあ、そんなに深刻には考えていませんし、頭の中空っぽで毎日楽しく過ごしていますが、このような考えが心にひっかかります。僕が具体例をだしてこのような思いを個人ブログで書いたところ、健常者の友人に「考え過ぎだ」「障害者だし、しょうがない。気にすんな」と言われました。普通の人は障害者に優しいですし、何も心配はないかもしれませんが、失礼ですが、現在日本では老人がお荷物みたいな存在になっているので不安です。
 雪だるま作成という半分遊びみたいな作業でしたが、1年に何回か、このような社会参加ができると嬉しい記憶が残ります。昨年は7条緑道の手入れも行いました。
 小さなことでも社会活動に参加し、人の役に立つことの良さを知り、一般就労に向けてステップを踏む。ただの雪だるま作りでしたが、こういう経験をできて嬉しいです。

(高邑)

~感想~
★初めての雪だるま作り、型を使ってシャーベッド状にした、雪をスコップで掘って型に入れて作るんだな、と。納得しながら作りました。雪だるま作りが終わった後、筋肉痛と疲労が、半端ないくらいにたまったので、正直きつかったですが、楽しかったです。
(エスキモー)

★はじめて町内会の方々と協力しあって雪だるまを作った時、童心にかえりました。最高にたのしかった!! いろいろな障害をこえて、長い人生の中で私の一番の思い出になりました。障害者、健常者などという、せまい枠組みの中ではなく、それをのりこえた、人類の仲間だということをみなさまに忘れてほしくはありません。
(匿名)

★今回はじめて雪だるま作りに参加しました。少し寒かったですが、楽しく作る事ができました。顔を作る時、色々な顔を作って皆で盛り上がりました。皆さんにも表情の違う雪だるまを見てほしいです。
(長谷)

★外の気温が低く、けっこう寒かったのですが、長谷さんと爆笑しながら雪だるまに眉毛・目・口をつけていく作業がとても楽しかったです。普段は同じ場所で活動できないメンバーとも一緒に1つの作業ができた点も良かったです。B型・A型・移行支援のメンバーが集まって同じ活動が出来る機会があるといいなと思いました。
(久間)

★2月7日からの冬まつりに向け、”Welcome 雪だるま”作りをしました。買物公園と7条緑道に400個作り、フットライトのある石台にのせていきました。三和商店街は44個相当で、ひだまりからはメンバーさん4人、スタッフ2人が参加し、初めてのことなので、みなさん、夢中で作りました。そのあと、雪だるまに目・鼻・口と”Welcome旗”をつけて完成でした。メンバーさん寒い中お疲れ様でした。
(惣伊田)

P2061079.JPGP2061080.JPGP2061082.JPG

平成29年2月16日(木)、17日(金)
北翔大学の学生に旭川ひだまりの会の案内

  2月16日(木)、17日(金)に、精神保健福祉士を目指す北翔大学の学生さん3人に、それがどんな感じの仕事かを説明するために、彼らの実習として、ひだまりの職員の古関さんとひだまりのメンバー3人で旭川ひだまりの会(以下ひだまり)の案内をしました。ひだまりでは、様々な活動をしています。7条にある喫茶ひだまり、5条のフードテラス内のワンディシェフの店サニー、中央警察署食堂、東警察署食堂、市役所食堂など様々な飲食店を運営していて、さらにビルの広報部、うららの調理場、喫茶ひだまりの2階にある軽作業場があります。それぞれの食堂がどんな感じなのかという詳細は、インタビューで今月から紹介します。学生案内では、それぞれの場所の就労支援の種類、作業内容を話し、食堂では売れ行きやメンバーの仕事の感想なども話しました。最後に、サニーでドリンクを飲みながら、福祉について、様々なことを語り合いました。案内の説明はこれで終わりですが、福祉について、学生とトークしたことに興味のある方は続きを読んでください。また、案内した学生にアンケートをとったので次号に載せるかもしれません。

 まず、学生さんの将来のなりたい職業について聞きました。スクールソーシャルワーカーなどになりたいと言っていました。古関さんの今やっている仕事とは内容が違いますが、精神保健福祉士になるとのことで、古関さんは自分の仕事について語ります。ひだまりが就労支援をスタートした頃に働き始めたが、最初は身体・知的障害者と比べて支援が薄く、給料は特に低かった。大学で講義をしたり、添削をしたりして何とかお金を稼いでいた。大変だったが、自分が好きだと思う仕事をし、刺激を受けたり、社会をよりよくする仕事の良さを感じ、働くことの大切さについて話します。就労支援での職員の仕事は、ただ社会復帰に向けて軽い労働をする、という単純なものではなく、「週5日働くために、どう体調を管理していくか」や「仕事での人間関係をどうやっていくか」などそれぞれのメンバーの悩みに対処しながら、一般就労を考えていきます。そんな仕事にメンバーの羽岩さんが言ったことが印象的でした。
「(障害になったことは良いことではないが、)福祉の世界に触れて、給料は安くても好きな仕事でかつ社会の役に立つ仕事をする素晴らしい人に出会えて良かった。自分も(福祉という分野ではなく、何でもいいが、)そのような仕事をしたい」
 また、これだけでなく、学生さんの質問について答えました。
「作業所で作業している途中、話しかけても大丈夫なのか?不愉快ではないか?」
「病気の人に、病気や生活について詳しく聞いてもいいのか?」
といった質問に、ひだまりの各メンバーは人それぞれということともに、自分がどう思うか話しました。
 学生さんと話して、福祉についての考えが深まりました。回数は少ないですが、これからも学生案内をやっていこうと思うので、アンケートをもとに、もっと良い案内をしていこうと思います。


P2161102.JPGP2161105.JPGP2161112.JPG

平成29年2月23日(木)、24日(金)
東警察署食堂インタビュー

 旭川ひだまりの会では、喫茶ひだまりとワンディシェフの店サニーを営業しておりますが、中央警察署食堂、東警察署食堂、市役所食堂は、普通の人は行く機会があまりないので何をしているか分からない……。というわけで、今月からひだまりの営業している飲食店についてインタビューをして紹介していきたいなと思います。今月は東警察署食堂です。
 東警察署食堂は、1条25丁目にある東警察署を入って、左に行き、廊下を少し歩いた後の左側にあります。まだ歴史は浅く、去年(2016年)の5月16日にオープンしました。色々な方に利用してもらったら嬉しいですが、土日祝日は定休日で営業時間は昼間なので、基本はやはりそこにいる警察官が利用します。就労訓練をするメンバー3名とその指導をするスタッフ4名で活動しており、客席は40席で平均1日に80~100名のお客様が来店します。

金曜日のランチは今治焼風豚玉子飯でした。

 インタビューはスタッフ4名とメンバー3名、別々にしました。スタッフの方には今紹介した2段落目の内容に加え、2つの質問を尋ねました。
 後約2ヶ月で1周年を迎えるが、今後の抱負はどうか? スタッフの方は人間関係をテーマに話してくれた。
「私は入ってまだ3ヶ月位なんですけど、ここに来るまではとても不安で、女の人が多い職場はどこに行ってもどうしても必ず人間関係が悪かったりとか、ちょっとした意地悪な人が居たりとか、そういう職場が結構多いんですけど、ここはまずそういう人も居ないですし、人間関係もとっても良いので、ほぼ毎日笑いながら、笑顔のない日が無いというくらい笑顔の多い職場だと思います。それをその良い所はこのまま継続していって、尚且つ私は作る側ではないですが、作業の面でスピードアップしていけたらいいなと思っています。」
「私はみんなとうまく円滑にできるように作業が進む様にとか、人間関係こそ大事だと思っているので、みんなと仲良くやっていくようには心がけています。」
「周りの人みんなに助けてもらいながら何とかやっている感じなので、今の雰囲気のまま、メンバーさんも何か行きたくないなっていう風に思わないような雰囲気の中で色々やってもらえるようにこれからもみんなで頑張って行きたいと思います。」
 最後にお客様へ一言。2人の方の話したことを紹介する。
「早く提供してあげること。混みあった時にどうしてもお客様を待たせてしまったりだとか、あとちょっとした間違いがあったりするので、そういうことが改善されたら良いかなと思います。」
「メニューをお客様の要望に応えられるように増やしたいと思ってます。

 続いて翌日にメンバーの方々に質問しました。スタッフが調理中心に活動する一方、メンバーは掃除や洗い物、盛り付けなど補助的なことをしています。活動の時間帯は午前9時から午後1時の4時間です。メンバーさんには活動について詳しく聞きました。
 活動を通して、どのような時にやりがいを感じるか?
「お客様が沢山いらっしゃった時は忙しいながらも、嬉しい悲鳴といいますか、そのような時は、やりがいを感じます。」
「お客さんからお弁当が凄くおいしいというお言葉を頂いた時、すごくうれしかった。」
 続いて、メンバーさんの要望について2つ質問した。
 現在、東警察署食堂では様々なランチメニューを出してるが、それ以外に出してみたい新メニューはあるか? 親子丼や、和風パスタ、チャーハンが挙がった。
 活動していて、困っていることや改善した方が良いと思うことはあるか?
「お客様のお昼休みの時間が限られているので、順番に料理提供出来るようにしたい。」
「お客様が多い時に、少しパニックになり、味噌汁等をよそう数などが分からなくなったりする。」
 また、活動していて、将来、就職に役立ちそうなことを聞くとコミュニケーションがきちんととれる点をあげてくれた。

 質問を終えて、食堂で食事をとりましたが、安い値段でおいしいランチで良かったです。食事を作ってる作業を覗いてみると、皆さん真面目に作っていて、にぎやかな感じもあり、インタビューの内容から考えても、良い職場なんだな、と感じました。

P2241129.JPGP2241138.JPGP2241136.JPG

「ホッとコーナー」の名称の由来


あたたかい、そして安心できる場所
障がいがある方に、あたたかく、安心できる場所
旭川ひだまりの会は、色々な活動を通して
障がいのある方の、社会復帰をお手伝いします

milk_btn_pagetop.png 

2020年

2019年

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

inserted by FC2 system